「訪問看護師って夜勤がないのに稼げるって本当？」
「看護師の資格を活かして病院勤務ではない場所で働きたい！」
訪問看護師は、在宅医療の推進が強く求められている昨今において、需要が増加傾向にある職種のひとつです。病院勤務と違って夜勤がなく、ライフワークバランスを整えやすいといった理由から注目されています。
現在、病院勤務している方やこれから医療関係の仕事をしたいと考えている方の中には、訪問看護師に興味がある方も少なくないでしょう。プライベートも充実させつつ、仕事ができればそれに越したことはないはずです。
しかし、そこで問題となるのが給料面でしょう。訪問看護師は稼げるといった噂を聞いて、本当なのか確かめたい方も多いはず。
そこで本記事では、訪問看護師の給料相場について解説します。訪問看護師の給料形態や給料を上げる方法についても解説しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
訪問看護師の給料相場
さっそく、訪問看護師の給料相場をみていきましょう。ここでは、以下の2つに分けて給料相場を解説していきます。
それぞれ以下で詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
正社員の給料相場
まずは、正社員の訪問看護師の給料相場を紹介します。年収や月収を以下にまとめたので、目安として参考にしてください。
| 平均基本給額 | 平均給与総支給額 | ボーナス | 平均年収 |
|---|---|---|---|
| 269,811円 | 367,775円 | 60〜100万 | 400万〜600万 |
日本看護協会が発表している『2021年看護職員実態調査』によると、訪問看護師の正社員における平均月収は約37万円です。病院勤務の看護師の平均月収が約39万円のため、そこまで大きな差はないといえます。
また、訪問看護師の場合は夜勤がありません。働きやすさといった面を考慮すると、給料は比較的高いといえるでしょう。
年収はボーナスの金額によって変わりますが、おおよそ400万〜600万が目安になります。また、各種手当によっても金額は上下するのが特徴です。
パートの給料相場
続いて、パートの訪問看護師の給料相場を紹介します。年収や月収を以下にまとめたので、目安として参考にしてください。
| 平均時給 | 平均給与総支給額 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1,846円 | 295,360円 | 350万円〜 |
パートの場合、地域差が大きいことや事業所によって給与形態が異なることから一概には言えませんが、1,846円が平均時給です。時給は地域によって変動するため、お住まいの地域の時給を調べてみましょう。
月収は約29万円が相場となります。
1,846円（時給）×実働8時間/週5日×4週間＝295,360円
また、上記の金額に加えて、正社員同様に各種手当によっても金額が上下するのが特徴です。
訪問看護師の代表的な手当
ここでは、訪問看護師の代表的な手当を紹介します。訪問看護師では、基本給以外に以下の2つの手当があります。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
オンコール手当
1つ目は、オンコール手当です。オンコールとは、患者さんの緊急事態に対応できるように勤務時間外に待機する勤務形態のことです。
ほとんどの事業所では、夜勤がない代わりに急変・呼び出しに備えてオンコール体制をとっています。オンコール手当は、1回あたり1,000〜3,000円が相場です。
月に4〜8回ほど担当する事業所が多い傾向にありますが、場所によっては稼働が多く、身体的な負担が大きい場合があるため注意しましょう。
緊急訪問手当
2つ目は、緊急訪問手当です。オンコールを受けて緊急訪問した場合には、オンコール手当とは別に緊急訪問手当が支給されます。
緊急訪問手当は、1回あたり5,000〜10,000円が相場です。しかし、緊急訪問手当に関しては事業所によって大きく異なります。
中には、緊急訪問手当が支給されない事業所もあるため注意しましょう。
訪問看護師の給料の特徴
ここでは、訪問看護師の給料の特徴について紹介します。特徴として挙げられるのは、以下の3つです。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
年齢差による収入差が少ない
1つ目の特徴は、年齢差による収入差が少ないことです。訪問看護師は、最近注目され始めた職種という背景もあり、訪問看護は未経験という人が多く、年齢差による収入差があまりありません。
年齢差による収入の差の目安は以下の通りです。
| 年齢 | 月収 | ボーナス | 年収 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 約31万 | 約44万 | 約415万 |
| 30代 | 約31万 | 約65万 | 約427万 |
| 40代 | 約31万 | 約70万 | 約441万 |
| 50代 | 約36万 | 約77万 | 約509万 |
上記のように、そこまで大きな差はなく、年齢や前職の収入がそこまで考慮されない傾向があります。50代を超えてくると管理職に就く人が多いこともあり、他の年齢層よりも収入が高くなっています。
需要の高まりから増加傾向にある
2つ目の特徴は、需要の高まりから増加傾向にあることです。少子高齢化や医療的ケア児の増加を理由に在宅医療の推進が強く求められていることから、訪問看護の需要は増加し続けています。
しかし、訪問看護の事業所は増えていても、まだまだ訪問看護師のなり手が少ないのが現状です。そのため、訪問看護の事業所にとっては人材確保が最重要であり、給料が高い傾向にあります。
地域によって平均年収に差がある
3つ目の特徴は、地域によって平均年収に差があることです。訪問看護師の給料は、東京などの都心部の方が地方よりも高い傾向にあります。
なぜなら、都心部の方が住宅が密集しており、1日に訪問できる件数が必然と多くなるためです。最も平均年収が高いエリアは関東で、平均年収が低いエリアは九州や四国・中国地方になります。
地域によっては、想定よりも低い年収になる可能性もあるため注意しましょう。
訪問看護師で給料を上げる方法
最後に、訪問看護師で給料を上げる方法を紹介します。今回紹介するのは以下の3つです。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
資格を取得する
1つ目の方法は、資格を取得することです。訪問看護に関連する資格を取得することによって、訪問看護師としての評価が高まり、手当がプラスされる可能性があります。
就業を予定している事業所があれば、資格取得で給料が上がる可能性があるのか確かめてみましょう。訪問看護に関連する資格としては、認定看護師や専門看護師、ケアマネジャーなどが挙げられます。
また、事業所によっては、資格取得のサポート制度を整えている場所もあります。資格取得を検討している方は、一度相談してみましょう。
管理職に就く
2つ目の方法は、管理職に就くことです。訪問看護師だけに限らず、ほとんどの職種で管理職に就くことで給料アップが狙えます。
中でも、訪問看護師はまだまだなり手の少ない職種です。訪問看護師は未経験という人が多いため、早めに訪問看護師としてのキャリアを積むことで十分管理職を狙えるでしょう。
将来は管理職になって給料を上げたいと考えている方にとっては、訪問看護師は適している職種といえます。
オンコール対応の多い職場を選ぶ
3つ目の方法は、オンコール対応の多い職場を選ぶことです。事業所によっては、給与形態として歩合制を取り入れているところもあります。
基本給に加えて、訪問件数によって手当が上乗せされていくため、オンコール対応の多い職場であれば給料アップが狙えます。就業を考えている事業所が歩合制を取り入れているか、オンコール対応が多いかどうかを事前に確かめておきましょう。
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まとめ
本記事では、訪問看護師の給料相場や特徴、給料を上げる方法について解説しました。訪問看護師は現在、需要が高まっている職種です。
病院勤務とは違って夜勤もなく、ライフワークバランスを整えやすいなどのメリットもあります。なり手の少ない今であれば管理職も狙えるため、興味のある方はぜひ訪問看護師を検討してみてください。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。
