「准看護師って給料低いって聞くけど本当？」
「今の自分の給料は平均と比べると低いのかな？」
これから准看護師として働こうと考えている方や実際に准看護師として働いている方の中には、上記のような疑問を抱えている方もいるでしょう。仕事のやりがいだけでなく、給料面は働く上で非常に重要な項目です。
給料によっては他の仕事にしたり、転職を検討している方も少なくないはずです。
そこで本記事では、准看護師の給料について詳しく解説していきます。年齢や経験年数、規模などの項目ごとの平均年収も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
准看護師の給料相場
さっそく、准看護師の給料相場をみていきましょう。以下の表にわかりやすくまとめたので、目安として参考にしてください。
| 月収 | ボーナス | 年収 |
|---|---|---|
| 約29.6万円 | 約62.7万円 | 約418.1万円 |
厚生労働省の発表している『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、准看護師の平均年収は、約418.1万円です。日本における給与所得者の平均年収は約443万円のため、日本全体の給与所得者と比べると、少し低いものの、ほぼ同じレベルといえます。
また、看護師と比べると、2割程度低くなる傾向にあります。准看護師の給料は、職場の規模や年齢、経験年数などによって違いがあります。
以下で項目ごとに准看護師の給料を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
【項目別】准看護師の給料相場
ここからは、項目別の准看護師の給料相場を紹介していきます。今回は以下の7つの項目から、准看護師の給料相場を紹介します。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
【年齢別】准看護師の給料相場
まずは、【年齢別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。年齢別の平均年収の推移は以下のとおりです。
| 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 |
|---|---|---|---|---|
| 337万円 | 370万円 | 419.5万円 | 452万円 | 391万円 |
准看護師の平均年収は、年齢と共に上昇していく傾向があります。50代後半になると、豊富な経験と知識を有していることから、給料面ではピークの時期を迎えます。
また、60代になると、雇用形態の変化や体力的な問題から勤務回数を減らす方が多く、それに伴い給料が下がっているのが特徴です。
次に、年齢別の平均月収の推移をみていきましょう。男女別にまとめましたので、参考にしてください。
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 20～24歳 | 18.6万円 | 24.8万円 |
| 25～29歳 | 28.6万円 | 25.6万円 |
| 30～34歳 | 26.0万円 | 24.6万円 |
| 35～39歳 | 29.6万円 | 28.7万円 |
| 40～44歳 | 29.1万円 | 28.8万円 |
| 45～49歳 | 32.4万円 | 30.1万円 |
| 50～54歳 | 30.6万円 | 30.1万円 |
| 55～59歳 | 32.0万円 | 32.8万円 |
男女の平均月収の差は、20〜24歳以外はあまりみられません。ただし、全体的にみて男性の方が月収は高い傾向にあります。
【経験年数別】准看護師の給料相場
続いて、【経験年数別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。経験年数別の平均年収の推移は以下のとおりです。
| 経験年数 | 平均年収 |
|---|---|
| 0年 | 約272万円 |
| 1～4年 | 約338万円 |
| 5～9年 | 約362万円 |
| 10～14年 | 約363万円 |
| 15年以上 | 約411万円 |
准看護師では、経験年数による平均年収の差は顕著に出る傾向があります。経験年数が15年以上ともなると、ベテランとされるため、経験年数0年と比べると約140万円もの差が出ます。
また、准看護師は、転職をした場合でも経験年数があれば給料は増えていくでしょう。
【規模別】准看護師の給料相場
続いて、【模別別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。規模別の平均年収の推移は以下のとおりです。
| 規模 | 平均年収 |
|---|---|
| 10～99人 | 約407万円 |
| 100～999人 | 約424万円 |
| 1,000人以上 | 約431万円 |
准看護師では、病院の規模が大きくなるほど平均年収も高くなります。理由としては、病院の規模が大きいほど経営が安定していることや、診療報酬の仕組みの影響によるものです。
また、看護師の人数を確保して、病院が提供するケアの質を維持したいという病院の狙いもひとつの要因として挙げられます。
【地域別】准看護師の給料相場
続いて、【地域別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。ここでは、准看護師の給料が高い都道府県と低い都道府県を5つずつ紹介していきます。
まず、准看護師の給料が高い都道府県は以下の5つです。
| 順位 | 都道府県名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 千葉県 | 約509万円 |
| 2位 | 山梨県 | 約507万円 |
| 3位 | 兵庫県 | 約492万円 |
| 4位 | 東京都 | 約479万円 |
| 5位 | 新潟県 | 約479万円 |
准看護師の給料が最も高い都道府県は、千葉県です。准看護師全体の平均年収である418万円よりも、約90万円高くなっています。
次に、准看護師の給料が低い都道府県は以下の5つです。
| 順位 | 都道府県名 | 平均年収 |
|---|---|---|
| 1位 | 宮崎県 | 約312万円 |
| 2位 | 長崎県 | 約313万円 |
| 3位 | 青森県 | 約322万円 |
| 4位 | 沖縄県 | 約324万円 |
| 5位 | 山口県 | 約331万円 |
准看護師の給料が最も低い都道府県は、宮崎県です。准看護師全体の平均年収である418万円よりも、100万円以上も低くなっています。
他の職種同様に、准看護師も地方の方が給料が低い傾向にあります。しかし、この順位は一定ではなく、年によって異なります。そのため、あくまで目安として参考にしてください。
【職場別】准看護師の給料相場
続いて、【職場別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。職場別の平均年収の推移は以下のとおりです。
| 職場 | 平均年収 |
|---|---|
| 治験関連企業 | 約410万～500万円 |
| 病院 | 約420万～480万円 |
| 美容クリニック | 約400万～470万円 |
| 一般企業 | 約300万～450万円 |
| 介護施設 | 約370万～430万円 |
| クリニック・診療所 | 約330万～380万円 |
| 訪問看護ステーション | 約310万～350万円 |
| 保育施設 | 約300万～340万円 |
職場別で平均年収が高いのは、治験関連企業と病院です。どちらも准看護師全体の平均年収を超えています。
一方で比較的年収が低い職場としては、クリニック・診療所や訪問看護ステーション、保育施設です。比較的年収が低い理由としては、夜勤がないことが挙げられます。
しかし、訪問看護ステーションは近年需要が大幅に高まっており、平均年収も上昇傾向にあります。年収500万以上をもらえる場合もあるため、注目度が高まっている職種のひとつです。
【勤務形態別】准看護師の給料相場
続いて、【勤務形態別】の准看護師の給料相場をみていきましょう。勤務形態別の平均年収の推移は以下のとおりです。
| 勤務形態 | 平均年収 |
|---|---|
| 夜勤専従 | 約420万～480万円 |
| 常勤（二交代制） | 約430万～470万円 |
| 常勤（三交代制） | 約420万～450万円 |
| 夜勤なし | 約400万～450万円 |
勤務形態別では、勤務による身体的な負担が大きいほど平均年収が高くなる傾向にあります。夜勤専従は夜勤シフトのみで働く勤務形態であり、二交代制は日勤と夜勤に分かれて24時間体制をとる勤務形態です。
夜勤専従と二交代制は、夜勤の勤務時間が長いということもあり、給料が高めに設定されています。
【パート・アルバイト】准看護師の給料相場
最後に、【パート・アルバイト】准看護師の給料相場をみていきましょう。厚生労働省の『平成30年賃金構造基本統計調査』によると、約1,400円が時給の相場です。
全国の平均時給は1,249円のため、比較すると高い傾向にあります。また、時給は経験やスキルに応じて変わります。そのため、目安として参考にしてください。
准看護師で給料を上げる2つの方法
ここからは、准看護師で給料を上げる方法についてみていきましょう。今回紹介するのは以下の2つの方法です。
以下でそれぞれ詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。
看護師を目指す
1つ目の方法は、看護師を目指すことです。准看護師は、看護師と比べて業務範囲が限られることから、業務の内容自体にそこまで大きな差がなくても給料が低くなっています。
そのため、看護師になることで平均年収を上げることが可能です。日本看護協会が発表している『2021年看護職員実態調査』によると、看護師の平均年収は460万円以上になります。
今後も医療業界での仕事を続けていく予定の方は、准看護師をしながら看護師資格の取得を目指してみましょう。
今よりも良い職場に転職する
2つ目の方法は、今よりも良い職場に転職することです。本記事でも解説したように、准看護師の給料は職場や規模によっても変化します。
そのため、職場を変えることで給料を上げることが可能です。また、他の医療機関の管理職になることも候補のひとつとして挙げられます。
例えば、介護施設であれば、医療処置がなく健康管理や生活介助業務が中心のため、准看護師でも管理職を勤めている事例が多くあります。
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まとめ
本記事では、准看護師の給料について、年齢や経験年数、規模などのさまざま観点から解説しました。准看護師の平均年収は、約418.1万円です。
これから准看護師として働こうとしている方や、実際に准看護師として働いている方は本記事の内容をぜひ参考にしてください。また、准看護師としての転職を検討している方は、株式会社ミコムにご相談ください。
本記事があなたのお役に立てることを願っております。
