訪問看護は、病棟看護師や美容看護師とは違い、患者さんの家に出向いてケアを行う在宅医療です。「病院から地域へ」という流れが加速する中、訪問看護の重要性はますます高まっています。
患者さんの暮らしの中に寄り添い、質の高い看護を提供する訪問看護師の役割は、医療の現場において不可欠なものです。
そこで、今回は訪問看護師のキャリアについて解説していきます。訪問看護でキャリアアップする方法や、メリットなども合わせて幅広くご紹介します。ぜひ、参考にしてください。
訪問看護でキャリアアップはできる?
結論、訪問看護でのキャリアアップは可能です。訪問看護のキャリアアップとしては、専門性の高い看護師になる、マネジメントの道へ進むなど、様々な選択肢があります。
例えば、認定看護師や専門看護師の資格を取得したり、訪問看護ステーションの管理者になったりすることも可能です。また、訪問看護の経験は、他の医療機関への転職など、医療業界の幅広い分野での活躍にもつながるでしょう。
訪問看護は、患者さんの生活を支えるやりがいのある仕事であり、同時に自己成長を続けられる魅力的なキャリアパスです。
病棟勤務と訪問看護でのキャリアップの違い
病棟勤務では、特定の疾患や治療法に特化し、専門知識や技術を深めることが可能です。他にも、管理職への昇進や、研究者になるなどのキャリアアップが考えられます。
病院という組織の中で、専門性を高め、リーダーシップを発揮しながら、医療の質向上に貢献していく道です。
一方、訪問看護では、患者さんの自宅を訪問し、多岐にわたるケアを提供するため、幅広い知識とスキルが求められます。ケアマネジャーや認定看護師の資格取得、訪問看護ステーションの管理職への昇進などが代表的なキャリアアップの道です。
また、地域連携を深め、地域包括ケアシステムの一員として活躍することも可能です。
訪問看護でキャリアアップするメリット3選
訪問看護でキャリアアップするメリットは次の3つです。
訪問看護で働くことに興味がある人は、ぜひ知っておきましょう。
メリット1:収入アップが見込める
訪問看護でのキャリアアップは、収入アップが見込めるケースが多くなります。専門資格の取得や、管理職への昇進など、キャリアアップの道筋はさまざまなためです。
例えば、認定看護師や専門看護師といった専門資格を取得することで、より高度な医療を提供できるようになります。そのため、対価として給与がアップする可能性が高いでしょう。
また、訪問看護ステーションの管理職になれば、経営的な視点も求められるようになり、それに応じて給与もアップするケースが一般的です。
さらに、経験を積み重ね、実績を上げることで評価され、給与に反映される可能性が高くなります。
メリット2:専門性と多岐にわたるスキルが身につく
訪問看護では、病棟勤務とは異なる多様なスキルが求められます。
例えば、特定の疾患や高齢者ケアを経験することで、専門性を深められます。また、医療処置だけでなく、生活支援や地域連携など幅広いスキルを習得できます。
特に、患者さんの自宅という環境では様々な問題が発生するため、それらを解決していく中で問題解決能力が向上します。これらのスキルは、他の医療機関への転職や、医療業界以外の分野へのキャリアチェンジにも役立つでしょう。
メリット3:やりがいをより実感できる
訪問看護は、患者さんの生活の場であるご自宅に伺い、一人ひとりに合わせたケアをします。
例えば、病棟勤務に比べて患者さんとの関わりが深く、信頼関係を築きやすいことが特徴です。また、医療を通して地域に貢献しているという実感を得られるでしょう。
さらに、患者さんの様々な状況に対応することで、自己成長を実感できる機会が多くあります。これらの経験は、看護師としてのやりがいを大きく向上させるといえるでしょう。
訪問看護でキャリアアップする3つの方法
訪問看護でキャリアアップする方法は、次の3つです。
単に訪問看護で働くだけではキャリアアップにはつながりません。今後キャリアアップを考えている方は、ぜひ意識してみてください。
方法1:専門性を高める
訪問看護で専門性を高めることは、キャリアアップにおいて非常に重要な要素です。専門性を高めることで、より高度な医療ケアを提供できるようになり、患者さんのニーズに応えることができるようになります。
具体的な方法としては、次の2つです。
- 特定の疾患に関する知識を深める
- 認定看護師や専門看護師の資格取得
例えば、がんや糖尿病など特定の疾患に関する専門知識を深めることで、その分野のスペシャリストとして活躍することができます。また、認定看護師や専門看護師の資格を取得することで、キャリアアップの幅が広がるでしょう。
専門性を高めることは、患者さんへの貢献度を高め、あなた自身の成長にもつながりますのでおすすめの方法です。
方法2:経験を積む
訪問看護では、経験が大きな力になります。様々な患者さんと出会い、多くの経験をすることで、臨機応変に対応できる能力が養われるでしょう。
経験を積むための具体的な方法は、次の3つです。
- 様々な患者さんを担当する
- 先輩看護師から学ぶ
- 自己評価と改善
例えば、疾患や年齢、生活環境など、様々な背景を持つ患者さんを担当することで、幅広い経験を積むことができます。また、経験豊富な先輩看護師から、技術や知識を学ぶことは成長の近道でしょう。
さらに、自分の看護について定期的に振り返り、改善点を見つけて改善していくことが大切です。経験を積むことで自信につながり、より質の高いケアができるようになるでしょう。
方法3:誰にでもできることを徹底してやる
3つ目の方法は最も簡単で誰にでもできることだと思われがちです。しかし、「誰にでもできることを徹底してやる」ことは、一見簡単そうに見えますが、実は非常に難しいことです。
しかし、このことを徹底することで患者さんからの信頼を得ることができ、ひいてはキャリアアップにつながるでしょう。
まず、訪問看護師は患者さんの基本的な身の回りのお世話、バイタルチェックなど、基本的な看護技術を習得することが何よりも重要です。また、患者さんやご家族とのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことも重要になるでしょう。
もちろん、訪問時間は厳守しなければなりません。患者さんから頼りになる看護師として認められることが、あなたの評価に繋がります。
訪問看護でキャリアアップにつながる資格
訪問看護師としてキャリアアップにつながる資格は次の3つです。
それぞれ解説していきます。
認定看護師
認定看護師は、特定の看護分野において高度な専門知識と技術を有し、質の高い看護ができる看護師です。訪問看護の分野では、在宅ケアが認定分野の1つになります。
認定看護師の資格は、あなたが在宅ケアの専門家であることを証明するものです。患者さんやご家族は、あなたの専門性を信頼し、安心してケアを任せようという気持ちになるでしょう。
また、認定看護師は病院や地域包括ケアシステムなど、様々な場所で活躍できる可能性が広がります。
専門看護師
専門看護師も、特定の看護分野において高度な専門知識と技術を有する看護師として国家が認定する資格です。訪問看護の分野では、慢性疾患ケアや緩和ケアなどの専門看護師が活躍しています。
例えば、慢性疾患ケアの専門看護師であれば、糖尿病や高血圧などの慢性疾患を持つ患者さんのケアに特化することが可能です。また、大学や研究機関など、医療現場以外の場所でも活躍できる可能性があるでしょう。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、認知症の患者さんやご家族に対して、適切なケアを提供できることを証明する民間資格です。訪問看護では高齢者の患者さんが多いため、必然的に認知症の患者さんが多くなります。
そのため、認知症ケア専門士の資格を持っている方は非常に重宝されるでしょう。高齢者を中心にケアをしていきたいと考えている人におすすめの資格です。
訪問看護でキャリアアップするために必要なこと
訪問看護でキャリアアップをするために、必要なことは次のとおりです。
ぜひ、参考にしてください。
1:どの道に進みたいのか決めておく
訪問看護のキャリアアップには多岐にわたります。専門性を深める、管理職を目指す、研究に携わるなど、様々な選択肢があります。
あなたの興味や強みを踏まえ、どの道に進みたいのか明確にすることで、目標に向かって努力することができるでしょう。
例えば、高齢者を中心に活動していくのか、地域医療に貢献するのかによっても、働き方が変わってきます。まずは、どの道を進んでいくのかを決めてから働くのがおすすめです。
2:ステーション選び
訪問看護で働く際には、ステーション選びが非常に重要です。
特に初めて訪問看護で働く人は、教育体制が整っているステーションを選ぶようにしましょう。また、大前提ステーションの理念やビジョンに共感できるかも重要なポイントです。
ステーション選びの際には、実際に働いている人の声や、できれば見学もしておくとリアルな雰囲気を知ることができます。
訪問看護で働くなら株式会社MICOMがおすすめ
訪問看護で働くなら、株式会社MICOMがおすすめです。
MICOMでは資格取得支援制度や研修制度が充実しており、認定看護師や専門看護師へのステップアップをサポートします。また、管理職への登用実績が豊富で、個々のキャリアプランに合わせた育成を行います。
専門分野への異動も可能であり、幅広いキャリアパスを選択できる会社です。さらに、夜勤がなく残業も少ないため、プライベートと仕事の両立がしやすい特徴があります。
産休育休の取得実績も豊富で、女性が長く働き続けられる環境が整っている点は株式会社MICOMで働くうえでの大きなメリットです。訪問看護でキャリアアップを目指したい方は、ぜひMICOMにご相談ください。
まとめ
今回は、訪問看護のキャリアについて解説しました。
訪問看護で築けるキャリアは病棟勤務とは異なるものです。訪問看護は、高齢者の患者さんの家に伺い処置をすることが多くなります。
そのため、訪問看護では認知症ケア専門士のような資格をもっている方はキャリアアップがしやすい仕事です。同時に、専門看護師や認定看護師の資格を持っている方もキャリアアップに有利になるでしょう。
また、自分がどんな道に進んでいきたいかや、そもそものステーション選びも非常に重要です。何か不安や相談があれば、株式会社MICOMにお問い合わせください。
この記事を読んだあなたが、訪問看護でのキャリアアップの助けになれたら嬉しく思います。