看護師から精神科訪問看護の管理者に転職【長野 静子さん】

病棟勤務で退院した患者さんのフォローが気になっており、経験も活かせる精神科の訪問看護への転職を決意

Q:精神科の訪問看護をおこなう株式会社ミコムへ入社したきっかけを教えてください。

スーリールの立ち上げメンバーに加わらないか打診され、やっぱり精神科の訪問看護がしたいと思ったことがきっかけです。

もともとは精神科の看護師として訪問看護や、一般24時間対応の訪問看護をしていました。

24時間対応の訪問看護は、利用者様からご連絡があれば夜間でも伺い、精神に関してだけでなく身体的なケアも必要でした。

その前は精神科病棟や一般病棟で看護師をしていたこともあります。

病棟で看護師をしていたとき、ある患者さんが関わっていくうちに心を開いてくれました。

退院時には深い信頼関係が出来ていて、寄り添う気持ちがあれば、人をいい方向に変えるお手伝いが出来ると実感できたのです。

ただ患者さんが退院していった後に悩みを感じた時、一体誰がフォローするのだろうと考えました。

当時訪問看護というものを説明できていれば、繋がりを持たせてあげられていればと、後悔したこともあります。

そして訪問看護ステーション スーリールを立ちあげる際、メンバーの一人に加わってもらえないかと声を掛けていただきました。

その時、やっぱり自分は精神科の訪問看護がしたい、と思ったのが入社のきっかけです。今はもう3年目くらいになります。

Q:具体的にどのような業務を行っていますか?

スタッフの負担が大きくなりすぎないよう、気を付けてシフトを組んでいます。

病棟で看護師をしていた際も管理者として働いていたので、実習指導者の資格を持っていました。

調布営業所でも責任者・管理者として、スタッフに寄り添う形で教えています。

9時に朝礼、9時半には営業所を出て訪問先を回るのが基本です。

休憩を取って18時には営業所に戻ってこられるよう、スタッフのシフトを組んでいます。

訪問先は5、6件、多くて7件ほどです。
あまり多すぎても質が落ちてしまうので、質を保てるよう意識しています。

医療現場では紙ベースの記録が多いですが、スーリールでの業務記録は専用のアプリを使って行っています。

<調布営業所でのある一日の業務の流れ>
09:00 朝礼 09:30 営業所を出発

↓↓
〜それぞれの訪問先へ〜

18:00 退勤

利用者様をいい方向に導くことができるのが、精神科の訪問看護の魅力であり、続けられる理由

Q:日々業務をおこなう中で心がけていることはありますか?

精神科の訪問看護を続けることで、微力ながらでも悩んでいる方の力になりたいと思っています。

訪問看護を続ける中で、一人で悩みを抱えて誰にも話せない、という人がSNSの世界に多くいると言うことを知りました。

コロナ禍ということもあり、若い患者さんも増えたように思います。

コロナ禍でのストレスなど、一過性の場合はアドバイスで良くなることもありますが、慢性的なストレス症状の場合は対応が違ってくることがあります。

精神科は外科と違って、決まった手術の方法があるわけではありません。
患者の皆様にも個性がありますので、同じ病名でも症状や対応の仕方が変わってきます。

精神科の訪問看護の経験がない人へも、そういったことを伝えていきたいですね。

会社自体も代表が率先してSNSでの発信をしており、私たちもそれに共感して、より多くの悩んでいる方々に寄り添っていきたいと考えています。

Q:業務においてのやりがいは何ですか?

利用者様がいい方向に変化したとき、やりがいを感じるし自分自身のエネルギーになります。

以前利用者様に、生活保護を受けている方がいました。その方に生活保護から抜け出して、働いて、自分の人生を何とかしたいと相談されたのです。

利用者様に寄り添って話し合う中で、最終的にその方は生活保護を抜け出して自力で生活できるようになりました。

その時の感動は大きかったです。微力ながら手伝えていて、自立に向かえたのかなと思うとやりがいを感じられました。

人の気持ちは『こうしなさい。』と言って変えられるものではありません。

しかし、寄り添うことで変わる方向に持っていくということはできます。

利用者様をいい方向に導くことができるのが、精神科の訪問看護の魅力で、続けられる理由でもありますね。

精神科での勤務は自分の気持ちを引きずられそうで苦手、という看護師もいます。
対策として私は視点を変えて、問題のすべてを持ち帰らないよう意識していました。

訪問した時には利用者様に関係することを目いっぱいやる、という切り替えを意識して訪問看護をしています。

Q:オンオフの切り替えはどうされていますか?

長い看護師経験の中で自然に身についた部分が大きいですね。

初めて精神科の看護師になったときは、私も気持ちを引きずられちゃうのではないかと不安になりました。

しかし日々働くうちに、利用者様の症状や悪化の具合は育ってきた環境や家庭が影響しているとわかったのです。

子どもが育つ過程で、どうすれば病気になってしまった後もいい方向に向かいやすいのか、考えるようになりました。

利用者様のことを突き詰めて考えていくうちに精神科に魅力を感じ、自然にオンオフの切り替えも出来るようになりました。

未経験でも働く気持ちと寄り添う心があれば関係ないので、まずはチャレンジ!

Q:職場の雰囲気はいかがですか?

調布営業所は基本的に笑顔で明るい、これを一番重要視しています。

みんながストレスを抱えることなく、楽しく仕事ができる職場を目指しています。

大事なポイントは抑えながら、楽しく明るく、ずっと働きたいと思えるような職場であることが大切ですよね。

ミコムは定時で帰ろうと言う風潮で、さらに夜勤がないので自分の体のフォローもできます。

看護師といえば夜勤がつきもの、と思われていますがミコムでは夜勤がない分、自分の健康をコントロールできます。

自分が健康でないと利用者様のケアも出来ないので、定時であがってオンオフをしっかり切り替える。

健康になりながら仕事をする、というのが会社の目的のひとつです。

Q:最後に、今後ミコムに入社を検討されている方へのメッセージをお願いします。

ミコムは、スタッフも患者さんから元気をもらいながら、年齢関係なくいつまでも働ける仕事です。

調布営業所に一番最近入ったスタッフは、精神科も訪問看護も未経験です。

それでも一生懸命働いてくれている姿を見ています。

働く気持ちと利用者様に寄り添う心があれば、年齢や経験は関係ありません。

いろんなタイプの方がいることで、利用者様もその中から話しやすい人を見つけられるというメリットもあります。

夜勤がなくてもやりがいを感じられる会社なので、これから入社する方はぜひチャレンジしてみてください。

気になる方は体験で一緒に訪問に行ってみて、自分で実感してほしいです。

仕事は『いやいや』するものではありません。

利用者様に笑顔を届けながら、楽しく仕事が出来ればこんなに嬉しいことはないですよね。

“スーリール”は、フランス語で“笑顔”という意味です。

笑顔で仕事ができる職場でありたい、という願いを持って日々働いています。